2019/03/17 10:26


グリーンエコーズショップのカワムーラです。

夏場のグリーンカーテンといえば沖縄原産のゴーヤが一般的になりつつありますね。

夏の暑い日差しを遮ってくれるということもあり、遮熱省エネ効果が期待できます。

しかし、ゴーヤは一般的過ぎて面白みに欠ける…かといって朝顔はちょっと…という人におすすめのゴーヤ以外の選択肢としては

オキナワスズメウリがあります。

オキナワスズメウリの種は当ショップで取り扱っております。

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本記事ではグリーンカーテンでおすすすめのオキナワスズメウリの作り方等について紹介したいと思います。


オキナワスズメウリとは

オキナワスズメウリ (英名:Diplocyclos palmatus )

ウリ科の蔓植物で、その名の通り沖縄が原産です。

縁日で売っているスーパーボールくらいの緑色に縞が入った実をつけて、追熟すると黄緑~黄色~赤と、熟す過程で様々な色の変化が楽しめます。

主に観賞用に栽培されます。実自体は有毒なので、食べることはできません。


オキナワスズメウリの別名

古くから沖縄で自生しているウリ科の植物ですが、最近になってグリーンカーテンとして市場に流通するようになりました。

商品名としては「琉球おもちゃウリ」として売られていることもしばしば見かけます。

中国では「毒瓜」と呼ばれ、茎と実に毒性を持っていることがうかがえます。

このため、ゴーヤと違い鳥が食べに来てグリーンカーテンを荒らすといったことはまずありません。


オキナワスズメウリの分布

日本では琉球列島(沖縄地方)で主に野生の植物として自生しています。

国外では台湾、南中国からインド、マレーシア、オーストラリア、熱帯アフリカにまで分布しているようです。

このように暖かい地域で育つ作物だということが分かります。


生育可能環境

オキナワスズメウリは、南方に生息している植物ということはお判りいただけたと思います。

耐暑性の強い作物ですが、耐寒性はほとんどなく、最低気温が15度以上ないとうまく生育しないといわれています。

日本では生育可能北限は特にないようですが、発芽温度は20度以上です。

東北以北でオキナワスズメウリを育てる時は、プランター栽培とし、寒くなる夜間は可能であれば屋内にしまうことが望ましいです。つる植物のため難しいかもしれませんが…笑


オキナワスズメウリの開花~結実時期

日本では沖縄に自生しているオキナワスズメウリ。

開花時期は7月~、結実するのはその後の9月~です。

結実後、そのままにしておけば徐々に実が赤くなってきます。実が青いまま収穫してしまってものちにゆっくりと追熟していくので、赤くならないということはありません。

青い時期に収穫して、暖かい室内でゆっくりと実の色が黄色~赤に変わっていくのを楽しんでもよいでしょう。


日本での発芽~開花~結実時期

  • 発芽条件:20度以上
  • 生育条件:15度以上

この条件に当てはめると大体の目安(※あくまでも個人的な予想です)は

 種まき/発芽開花結実
北海道6月/7月9月以降10月~
東北6月/7月9月以降10月~
北陸5月/6月末8月中旬以降9月~
関東5月/6月中旬8月初旬以降9月~
中部5月/6月中旬8月初旬以降9月~
関西5月/6月初旬8月初旬以降9月~
四国4月末・5月末7月末移行8月中旬~
九州4月中旬/5月中旬7月中旬以降8月中旬~

このような感じになるのではないかと思います。

新潟では問題なく毎年問題なく育ちます。


育て方

それでは具体的な育て方について解説していきます。


温度管理

先に申し上げたように

  • 発芽条件:20度以上
  • 生育条件:15度以上

です。

急激に気温が下がると生育不良となったり枯れたりします。

東北以北で植える方はプランターや鉢植えにして、夜間寒い場合は屋内にしまえる工夫をしましょう。

それ以外の地域では、屋外で育てても問題ないでしょう。


管理方法

発芽温度が20度以上なので、屋外で種をまいた場合は発芽までに時間がかかります。

発芽が屋外で難しい場合は、ポットに種を撒いて、屋内で発芽させるのも一つの方法です。

一度発芽してしまえば特にこれといった手入れは必要ありません。

ツル植物のため自立することは難しいので、ゴーヤ等で使うようなネットを支柱に括り付けて伸ばしてあげてください。

1つ面倒な点としては、伸びる方向が真上ではなく、あちらこちらに行ってしまう点です。

ネットに絡ませるためのコイルのような触手を出しながら成長するため、希望の伸びる方向へ巻き直してあげると上に伸びていってくれます。


水やり

鉢植えの場合は、土が乾いたらたっぷりと水を上げてください。

地植えの場合は…特に必要ないようです。もともとは野生植物なので、それほど水やりはシビアではないです。放っておいてもぐんぐん伸びます。


肥料

地植えの場合は必要ありません。

鉢植えの場合は、開花前に緩効性の固形肥料を与えるだけで十分です。

…余談ですが。

地植えでゴーヤ感覚で手塩にかけて肥料を上げ続けた結果、樹高10m程度まで育ち、とんでもない数の実をつけました。

多分、栄養があるだけ巨大に生育します。

ビルの側壁等で育てる方がいればチャレンジしてもよいかもしれません。


病害虫

茎と実に毒性を持っているせいか、これといった病気にかかかることもなく、害虫もほとんどつきません。

すごい!


剪定等

特に必要ありません。

…が、あまりにも葉が多い場合は室内が真っ暗になってしまう可能性もあるので、適度に葉を刈り取った方が良い場合もあります。


収穫

大体の収穫目安は、実の直径が2cm程度になったら行います。先に結実した方はそれ以上は成長しませんので、一番若い実が2㎝程度になったら収穫するのが良いでしょう。

収穫は実を摘んでも、ツルごと倒しても大丈夫です。

ツルと一緒に収穫すると、クリスマスリースを作りやすくなります。

私は毎年面倒なのでツルごと倒して、必要なだけ実を収穫しています。


増やし方

オキナワスズメウリは1年草なので、冬越しはできません。

実の中にある種で増やすことができます。

完熟した実は真っ赤になりますが、そこからさらに放置しておくと、からからに乾燥して色が抜けてしおれてきます。

そうなったら暗所で保管しておきましょう。

種は非常に小さいため、ぽろぽろと落ちてしまいやすいので要注意です。

種まきの前は、丸一日ほど水につけておいて水を吸わせると、発芽率が高くなるといわれています。


ゴーヤと比較したオキナワスズメウリのおすすめポイント

①何よりまずおしゃれ!

ゴーヤと最も違う点はおしゃれということでしょう。

琉球おもちゃ瓜という別名があるくらいですので、本当におもちゃと見間違えてしまうようなかわいいルックスをしています。

これが玄関先にぽろぽろなっているだけで見栄えがするでしょう。

加えて、収穫後は玄関先のガラスのコップや瓶に無造作に入れておくだけでも目を引くインテリアになりますし、クリスマスリースにも最適です。

「ゴーヤに飽きた…」

「もっとおしゃれなグリーンカーテンが欲しい!」

という方にはピッタリです。


②病気に強く鳥害がない

オキナワスズメウリは茎と実に毒性があるため、鳥はおろか、ほかの病虫の被害を受けることがありません。

ゴーヤの実は完熟するとはじけ飛んでしまい、外壁や庭を汚すだけでなく、鳥が身を食べに来て糞で庭を汚してしまうこともあります。また、うどん粉病にかかりやすく、管理に気を使います。

その点においてはオキナワスズメウリは発芽したら放っておくだけでOKです。

育てやすく汚れにくいという点でもオキナワスズメウリはお勧めできます。


③生育時期がずれるため残暑対策になる

一般的にゴーヤの定植時期は6月ですが、オキナワスズメウリは7月に発芽する地域もあります。

発芽時期が遅く、割と10月くらいまでは平気で青々とした葉を茂らせてくれるので、残暑がつらい夏でも日差しを遮ってくれます。


ゴーヤと比較したオキナワスズメウリのデメリット

①生育環境が結構厳しい

発芽温度が20度以上、生育適正温度が20度以上なので、育てられる地域と時期がけっこう限定的になってしまいます。

 種まき/発芽開花結実
北海道6月/7月9月以降10月~
東北6月/7月9月以降10月~
北陸5月/6月末8月中旬以降9月~
関東5月/6月中旬8月初旬以降9月~
中部5月/6月中旬8月初旬以降9月~
関西5月/6月初旬8月初旬以降9月~
四国4月末・5月末7月末移行8月中旬~
九州4月中旬/5月中旬7月中旬以降8月中旬~

その点に関してはゴーヤも沖縄原産なので似たようなものですが、オキナワスズメウリの方が若干限定的な部分でデメリットとして挙げました。


②実と茎に毒性があるため食べることができない

ゴーヤは様々な食用の品種をグリーンカーテンとして育てられるため、グリーンカーテンだけでなく農作物として食べることができます。

しかし、オキナワスズメウリは観賞用に用途が限定されているため、食べることができない点でデメリットといえます。


③初夏はグリーンカーテンとしては地域によって頼りない

発芽時期がゴーヤに比べると若干遅いため、初夏の日差しを遮ろうとすると地域によっては十分に生育しておらず、日光を遮れない可能性がある点でデメリットといえます。


まとめ

いかがでしたでしょうか。

グリーンカーテンにするにはゴーヤより育てやすいオキナワスズメウリの魅力が伝わったことでしょう。

オキナワスズメウリですが、本州ではなかなか流通していないケースが多いです。

当ショップでは種を販売していますので、お求めの方はコチラからどうぞ。

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数に限りがありますので、ご注文はお早めにどうぞ。

大体の種まき目安は以下の通りです。

 種まき/発芽開花結実
北海道6月/7月9月以降10月~
東北6月/7月9月以降10月~
北陸5月/6月末8月中旬以降9月~
関東5月/6月中旬8月初旬以降9月~
中部5月/6月中旬8月初旬以降9月~
関西5月/6月初旬8月初旬以降9月~
四国4月末・5月末7月末移行8月中旬~
九州4月中旬/5月中旬7月中旬以降8月中旬~

 

今年はおしゃれなオキナワスズメウリのグリーンカーテンにチャレンジしてみましょう!


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